「……漣里くんって、ヘミングウェイ好きなの?」
屋上で彼が読んでいた本を思い出し、話題を変えてみる。
『老人と海』って、読んだことはないけど、おじいさんがカジキマグロを釣る話だよね。
「いや、初めて読んだ。兄貴が読書感想文のコンクールで賞をもらってたから。どんな話かって聞いたら、孤独な老人の話だよって言われて。図書室に行ったとき、たまたまその本を見つけて、そういえば兄貴がそんなこと言ってたな、って手に取っただけ」
「そっか」
いまの状況が孤独というキーワードに重なって、漣里くんに『老人と海』を読ませたのかな。
「……ねえ、漣里くん。確かに人付き合いには面倒くさいこともあると思う。『出る杭は打たれる』って言うけど、あんまり我が強い人は敬遠されるし、だからって空気を読んで笑ってるだけじゃ、つまんない人間だって烙印を押されちゃう。人間関係って難しいよね」
私は空を見上げた。
ちょうど飛行機が飛んでいて、ゆっくりと空を横切っている。
「頑張って友達になっても、いざ離れると近くにいる人が優先になって、だんだん疎遠になっちゃうって、よくあることだよね。私も違う高校になって、そのままフェードアウトしちゃった子がいるよ。でもね、まだ連絡を取り合ってる子もいるの。SNSでもちゃんと繋がってるし」
私は空から漣里くんに視線を移して、笑った。
屋上で彼が読んでいた本を思い出し、話題を変えてみる。
『老人と海』って、読んだことはないけど、おじいさんがカジキマグロを釣る話だよね。
「いや、初めて読んだ。兄貴が読書感想文のコンクールで賞をもらってたから。どんな話かって聞いたら、孤独な老人の話だよって言われて。図書室に行ったとき、たまたまその本を見つけて、そういえば兄貴がそんなこと言ってたな、って手に取っただけ」
「そっか」
いまの状況が孤独というキーワードに重なって、漣里くんに『老人と海』を読ませたのかな。
「……ねえ、漣里くん。確かに人付き合いには面倒くさいこともあると思う。『出る杭は打たれる』って言うけど、あんまり我が強い人は敬遠されるし、だからって空気を読んで笑ってるだけじゃ、つまんない人間だって烙印を押されちゃう。人間関係って難しいよね」
私は空を見上げた。
ちょうど飛行機が飛んでいて、ゆっくりと空を横切っている。
「頑張って友達になっても、いざ離れると近くにいる人が優先になって、だんだん疎遠になっちゃうって、よくあることだよね。私も違う高校になって、そのままフェードアウトしちゃった子がいるよ。でもね、まだ連絡を取り合ってる子もいるの。SNSでもちゃんと繋がってるし」
私は空から漣里くんに視線を移して、笑った。


