クールな年下男子と、甘い恋を。

「俺が何をしようと勝手に人は評価するし、言いたい奴には言わせておけばいいって思ってた。俺に関する酷い噂も、クラスメイトに邪魔だって言われたことも、本当に、真白が心配してるほど堪えてないんだ。また外野が何か言ってるなって、その程度」
 校門を出て、漣里くんは最後に締めくくった。

「独りには慣れてるから」

 それなりに長く続いた台詞は、そんな悲しい言葉で終わった。
 葵先輩も言っていたけど、漣里くんは元々不愛想で、あまり感情を出さない子だったらしい。

 それこそ幼稚園児の頃から、皆と子供らしくはしゃぎ回るより、教室の隅っこで本を読んだり、ゲームしたりすることを好んだ。

 小学校に上がってからも同様で、休日に友達と出かけたりすることは滅多になかった。
 漣里くんの世界は閉じていた。
 水槽の中の魚みたいに、見えない壁を作って、人との交流を拒んだ。

 だから、真白ちゃんと知り合って、口数が増えて、甘いものを食べに出かけたりするようになって――漣里が外に目を向けるようになって、とても嬉しい。

 真白ちゃんは良い変化を起こしてくれた。
「これからも漣里をよろしくね」って、私は葵先輩に頼まれたんだ。