泣くほど無理してるなんて自覚はなかったけど、みーこは見抜いてくれてたんだ。
私の異変はすぐに他のクラスメイトに見つかり、何、どうしたの、と数人の女子が声をかけてきた。
私のクラスメイトは優しい人ばかりだ。
何があれば助けに来てくれる。
でも、漣里くんにはそんな人、いないんでしょう?
何かトラブルがあっても一人で解決するしかないんでしょう?
本当は辛いんでしょう?
いまどんな気分で教室にいるの?
漣里くんのことを考えると、悲しくて、悲しくて、胸が潰れそうだよ――。
寄ってきたクラスメイトを、みーこはなんでもない、と断って追い払い、再び私に向き直った。
姉が妹に言い聞かせるような、柔らかな声で、優しく、諭すように。
「もう一回、ちゃんと話してみなさいよ。それでも成瀬くんが嫌だっていうなら、私が一発ぶん殴って目ぇ覚まさせてやるから、安心して」
「……ちっとも安心できないよ。私は平和主義だもん、暴力反対」
涙を手の甲で拭い、笑ってみせる。
きっと目は赤くなって、情けない笑顔になってただろうけど、みーこはなんだか気に入ったように、にひっと笑って。
「そーね」
と、短く相槌を打った。
必要な言葉なんて、それで十分。
重く立ち込める霧のように、心を侵食していた数々の不安と不満が晴れたような気がする。
背中を押してくれた親友のためにも、私はもう一度漣里くんと話してみようと心に決めた。
ねえ漣里くん、こんな理不尽に一週間も耐えたんだから、もういいでしょう?
こうなったら喧嘩してでも、私の思いを全部ぶつけて、この状況を根底からひっくり返してやるんだから!
私の異変はすぐに他のクラスメイトに見つかり、何、どうしたの、と数人の女子が声をかけてきた。
私のクラスメイトは優しい人ばかりだ。
何があれば助けに来てくれる。
でも、漣里くんにはそんな人、いないんでしょう?
何かトラブルがあっても一人で解決するしかないんでしょう?
本当は辛いんでしょう?
いまどんな気分で教室にいるの?
漣里くんのことを考えると、悲しくて、悲しくて、胸が潰れそうだよ――。
寄ってきたクラスメイトを、みーこはなんでもない、と断って追い払い、再び私に向き直った。
姉が妹に言い聞かせるような、柔らかな声で、優しく、諭すように。
「もう一回、ちゃんと話してみなさいよ。それでも成瀬くんが嫌だっていうなら、私が一発ぶん殴って目ぇ覚まさせてやるから、安心して」
「……ちっとも安心できないよ。私は平和主義だもん、暴力反対」
涙を手の甲で拭い、笑ってみせる。
きっと目は赤くなって、情けない笑顔になってただろうけど、みーこはなんだか気に入ったように、にひっと笑って。
「そーね」
と、短く相槌を打った。
必要な言葉なんて、それで十分。
重く立ち込める霧のように、心を侵食していた数々の不安と不満が晴れたような気がする。
背中を押してくれた親友のためにも、私はもう一度漣里くんと話してみようと心に決めた。
ねえ漣里くん、こんな理不尽に一週間も耐えたんだから、もういいでしょう?
こうなったら喧嘩してでも、私の思いを全部ぶつけて、この状況を根底からひっくり返してやるんだから!


