クールな年下男子と、甘い恋を。

「私だったらふざけんなって説教するけどね。あんたは彼女と、庇ってる他人とどっちが大事なんだって」
 みーこはぽん、と私の頭に手を置いた。

「…………」
 予想外の行動に、私は目をぱちくり。

「こんなに彼女が苦しんでるのに気づかないなんて、あんたの目は節穴かって。本当に好きならちゃんと向き合えよ。くだらないことで私の親友泣かせんな馬鹿って」
 置かれたみーこの手から、じんわりと温もりが広がる。
 その温もりに呼び覚まされたかのように、私の目の奥も熱くなり、そこからは早かった。

 涙が頬を滑り落ちて、机に小さな水たまりを作る。
 私は両手で顔を覆い、伏せた。

 ――ああ、そうか。
 私、こんなに苦しかったんだ。

 いつだって一人でいる漣里くんを見ることが。
 彼女なのに、近づくことすらできないことが。

 目が合えば無視されることが。
 私を拒絶する、あの背中が。
 胸を張って彼の傍にいられないことが――。