クールな年下男子と、甘い恋を。

「や、やだあ。真白さんってばこわーい」
 みーこが引き攣った笑顔を浮かべて一歩引いた。
 漣里くんも私がここまで怒るとは思っていなかったらしく、意外そうな顔。
 だって、本当に許せない。

 その子は一体どういう神経してるの?
 外面は天使でも、中身は最低じゃないの!
 胸の底からマグマが沸き立っているように熱い。
 手のひらの皮膚に爪を立てても、私の怒りは収まらなかった。

「……俺、女が嫌いだった」
 突然の漣里くんの告白に、私は戸惑った。
 手から力を抜き、耳を傾ける。

「昔から、目つきが悪くて怖いとか、無口でつまらない奴とか悪口言われて、敬遠されてたし。それでも寄って来るのは全員顔目当て。中学のときのその事件が決定打だった。それなりに仲良かったはずの奴まで汚物でも見るような目で見てきたし、放課後には複数の女子に囲まれて女の敵だとか罵倒されたし、皆こんなもんなのかって失望した」
「それはそうだよ……そんなことされたんじゃ、嫌いになって当たり前だよ」
 深く同情して、俯く。
 女性不信になったっておかしくないほど、漣里くんの過去は酷い。
 漣里くんが悪評にも何も言わず、じっと押し黙ってるのも、その一件のせいで慣れて、諦めちゃってるからなのかな……。

 漣里くんの心境を思うと、なんだか泣きそうになってしまった。
 そんなのやだよ。
 私はどうにかしたいよ……。