「真白に聞いたんだけど、成瀬くんって甘いもの好きなんだよね? これでチャラになるかな?」
「なる。殴るとかそんなのより全然なる」
漣里くんは台詞に合わせて二回、首を縦に振った。
食いついてる。超食いついてる!
漣里くんがどれだけ甘党が知っている私は、笑いを堪えるのに必死。
きっとこのパン、すっごく食べてみたかったんだろうなぁ。
「じゃあどうぞ、ご遠慮なく」
「どうも」
受け取るときも漣里くんは無表情だったけど、背後にはたくさんの花が咲いていた。
あ、駄目だ、笑っちゃう。
笑わずにはいられない!
「大変だっただろ、入手するの」
「んーん、それほどでも」
「そんなこと言って、みーこ、昼休憩に入った瞬間に窓から飛び降りたじゃない」
「飛び降りた……?」
漣里くんが珍妙な動物でも見るような顔をした。
私の教室が三階にあることを、漣里くんは知っている。
パンを買うために平気で三階から飛び降りる女子なんてそうそういないだろう。
むしろいたら駄目だと思う。
「闘牛もびっくりしそうな速さで走って行ったよね。気づいたらもう視界から消えてたもん」
「まあねー。勢い余って二人ほど轢いちゃった」
「轢いたのか……」
「あ、だいじょぶだいじょぶ。ちゃんと蘇生はしておいたから」
「蘇生……?」
若干引き気味の漣里くん。
あっはっは、と快活に笑って、みーこは話題を変えた。
「なる。殴るとかそんなのより全然なる」
漣里くんは台詞に合わせて二回、首を縦に振った。
食いついてる。超食いついてる!
漣里くんがどれだけ甘党が知っている私は、笑いを堪えるのに必死。
きっとこのパン、すっごく食べてみたかったんだろうなぁ。
「じゃあどうぞ、ご遠慮なく」
「どうも」
受け取るときも漣里くんは無表情だったけど、背後にはたくさんの花が咲いていた。
あ、駄目だ、笑っちゃう。
笑わずにはいられない!
「大変だっただろ、入手するの」
「んーん、それほどでも」
「そんなこと言って、みーこ、昼休憩に入った瞬間に窓から飛び降りたじゃない」
「飛び降りた……?」
漣里くんが珍妙な動物でも見るような顔をした。
私の教室が三階にあることを、漣里くんは知っている。
パンを買うために平気で三階から飛び降りる女子なんてそうそういないだろう。
むしろいたら駄目だと思う。
「闘牛もびっくりしそうな速さで走って行ったよね。気づいたらもう視界から消えてたもん」
「まあねー。勢い余って二人ほど轢いちゃった」
「轢いたのか……」
「あ、だいじょぶだいじょぶ。ちゃんと蘇生はしておいたから」
「蘇生……?」
若干引き気味の漣里くん。
あっはっは、と快活に笑って、みーこは話題を変えた。


