クールな年下男子と、甘い恋を。

 始業式や服装検査が終わってホームルームの時間に入ると、来月行われる文化祭の出し物を決めることになった。

 まずはリーダー役、文化祭実行委員の選出。
 でも、私が所属する二年二組も多くのクラスの例に漏れず「私、やります!」なんて意欲に満ちた人はいなかったため、教室の左右に男女でわかれて話し合う運びとなった。

「塾で忙しいからパス」
「私だって部活があるからさぁ……」
「私、みーこを推薦したいんだけどな」
 なかなかすんなりとは決まらない中、私は隣にいるみーこを見た。
「へっ? 私!?」
 何やら考え事をしていたみーこはハッとしたように顔をあげ、大げさにたじろいだ。

「あー、やっぱりみもっちもそう思った?」
 私を『みもっち』なんて妙なあだ名で呼ぶほど仲の良い女子、佐藤五十鈴《さとういすず》が笑う。
 ショートカットで、バレー部の部長をしながら成績も上位という文武両道の才女だ。

「あたしもみーこが適任だと思った。むしろあんたがやらなくて誰がやるって感じだよねえ」
 五十鈴は後ずさったみーこの肩を後ろから掴んだ。

「えー、やだよ実行委員なんて面倒くさい!」
「いやいや、なんだかんだ言ったって、与えられた仕事は完璧にやり遂げてくれるじゃない。中学のときは生徒会長として全校生徒を導いてくれたでしょ? 黄色い腕章つけて部下たちを引き連れ、廊下を颯爽と歩く姿、格好良かったよ? 文化祭のときだって、校内に紛れ込んだならず者たちを一人でやっつけてくれたじゃない! あのときの豪快な一本背負い、いまでもあたしの目に焼きついてるよ?」
 さらに同じ中学出身の別の女子が言う。