クールな年下男子と、甘い恋を。

「本当にごめんね。学校が始まる前に事情を話しておくべきだった。みーこに言わなくてもいいことを言わせたのは私だ。全部私が悪い」
 私たち以外に誰もいない路地裏で、私は漣里くんに平謝りしていた。

「もういいって。気にしてないって言ってるだろ。心配しなくても、みーこ先輩が悪い奴じゃないっていうのはわかってるよ。みーこ先輩の話は真白から色々聞いてたし」
 漣里くんは慰めるように私の肩を叩いた。

「あんな噂を知ってて、友達をはいどーぞって差し出すほうが問題だと思う。でもあの人は、俺が噂通りの奴だとしたら後でどんな報復を受けるかわかったもんじゃないのに、俺から真白を守ろうとしてた。あんな友達は貴重だ。大事にしたほうがいい」
「…………うん」
 やっぱり漣里くんは優しい。
 どうしてこんなに優しい人が、皆にあんな目で見られなきゃいけないんだろう。

「みーこには後で説明するから。生徒たちの間で流れてる噂は全部嘘だって、全くのでたらめだって、漣里くんはそんな人じゃないって言うよ! みーこは絶対、話せばわかってくれる! 味方になってくれる子だから!」
 語尾を強めて訴え、胸の前で両手を握る。

「漣里くんは私の大事な彼氏だって、みーこにも他の子にもちゃんとわかってもらうから――」
「それなんだけど」
 漣里くんは言葉を遮り、まっすぐな目で私を制した。