「ところで菜月」
「なに?」
「もう一度確認するけど、僕の側にいると、菜月も僕と同じ側の人間になる。それがイヤなら前にも言ったけれど、僕とは距離をおいた方がいい。そうすれば普通の、いつもの日常を取り戻せる」
「うん……」
霊は怖いし、視たくない。
霊に頼られても、翔流くんのように、自分には何もしてあげられない。
でも、こうして仲良くなった翔流くんと、距離をおくことになるのは寂しい。
だって私、翔流くんのことが気になるの。
そう思った瞬間、頬が火照り始めた。
「顔が赤いけど、だいじょうぶか」
「え? 赤くないから、ぜんぜん赤く……」
唇を噛みしめてうつむく菜月の姿を、翔流は首を傾げながら見る。
「あのね、私、翔流くんとは、これからも、仲良くしたいなって、思ってる」
最後の方はほとんど聞き取れないくらい小さな声だった。
菜月が言った言葉を聞き取れたのか、どうかわからないが、翔流はにこりと笑った。
「視えるって能力は普通の人にはない力だから、もしかしたら、これから怖い思いをするかもしれない。でも、菜月のことは、僕が守る」
守ると言った翔流の言葉に、菜月は動揺してさらに耳まで真っ赤になる。
でも、この世になにかしらの思いを残し、成仏しきれずにいる霊たちの声を聞き、問題を解決する翔流くんの仕事を少しでも手伝えたらいいなと思ったのは事実。
「わ、私、翔流くんを超える霊能者になるかもよ!」
動揺していることを誤魔化すように、菜月は冗談交じりに言う。
「じゃあ、僕たちコンビを組もう」
「翔流くんと?」
うん、と翔流はうなずいた。
(了)
「なに?」
「もう一度確認するけど、僕の側にいると、菜月も僕と同じ側の人間になる。それがイヤなら前にも言ったけれど、僕とは距離をおいた方がいい。そうすれば普通の、いつもの日常を取り戻せる」
「うん……」
霊は怖いし、視たくない。
霊に頼られても、翔流くんのように、自分には何もしてあげられない。
でも、こうして仲良くなった翔流くんと、距離をおくことになるのは寂しい。
だって私、翔流くんのことが気になるの。
そう思った瞬間、頬が火照り始めた。
「顔が赤いけど、だいじょうぶか」
「え? 赤くないから、ぜんぜん赤く……」
唇を噛みしめてうつむく菜月の姿を、翔流は首を傾げながら見る。
「あのね、私、翔流くんとは、これからも、仲良くしたいなって、思ってる」
最後の方はほとんど聞き取れないくらい小さな声だった。
菜月が言った言葉を聞き取れたのか、どうかわからないが、翔流はにこりと笑った。
「視えるって能力は普通の人にはない力だから、もしかしたら、これから怖い思いをするかもしれない。でも、菜月のことは、僕が守る」
守ると言った翔流の言葉に、菜月は動揺してさらに耳まで真っ赤になる。
でも、この世になにかしらの思いを残し、成仏しきれずにいる霊たちの声を聞き、問題を解決する翔流くんの仕事を少しでも手伝えたらいいなと思ったのは事実。
「わ、私、翔流くんを超える霊能者になるかもよ!」
動揺していることを誤魔化すように、菜月は冗談交じりに言う。
「じゃあ、僕たちコンビを組もう」
「翔流くんと?」
うん、と翔流はうなずいた。
(了)
