毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

でも皇帝の表情を見て、言葉を飲み込んだ。
この人は、自分を守ろうとしている。
それを拒否するのは、申し訳ない。
「分かりました」
鈴音は頷いた。
「でも、計画は一緒に立てましょう」
皇帝は微笑んだ。
「当然だ」
二人は地図を広げた。
辺境の村への道筋。
使者の選定。
予想される危険。
全てを検討した。
夜が更けるまで、話し合った。
やがて計画がまとまった。
「三日後に出発する」
皇帝が言った。
「一週間で戻る予定だ」
鈴音は頷いた。
「待っています」
皇帝は鈴音の手を取った。
「必ず、銀龍茶の種を手に入れる」
その目には、決意が宿っていた。
「お前のためにも。朕のためにも」
鈴音は皇帝の手を握り返した。
「信じています」
月が窓から差し込んでいた。
二人の姿を照らす。
手を繋ぐ二人。
同じ目標に向かう二人。
希望の光が、見えていた。
まだ遠い。
でも、確かにそこにある。
鈴音は心の中で誓った。
必ず、龍鎮茶を完成させる。
そして、この人を救う。
どんな困難があっても。