毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

皇太后派の領地。
行くのは危険だ。
でも。
「場所を教えてください」
鈴音ははっきりと言った。
「必ず、手に入れます」
商人は地図を広げ、場所を示した。
「ここです。北の山脈の麓、小さな村」
鈴音は地図を見つめた。
遠い。
そして危険な場所。
でも、行くしかない。
商人が去った後、鈴音は皇帝に報告した。
「辺境の村に、銀龍茶の種があるかもしれません」
皇帝の顔が明るくなった。
でもすぐに曇った。
「皇太后派の領地だ」
「はい」
「危険だ」
皇帝は強い口調で言った。
「諦めろ」
鈴音は首を横に振った。
「諦められません」
「なぜだ」
「あなたのためなら」
鈴音は皇帝を真っ直ぐ見つめた。
「どんな危険も冒します」
皇帝は拳を握りしめた。
葛藤していた。
鈴音を危険にさらしたくない。
でも、龍鎮茶を諦めたくない。
自由になりたい。
人として生きたい。
でも、鈴音を失いたくない。
長い沈黙の後、皇帝は口を開いた。
「密かに使者を送る」
鈴音は驚いた。
「陛下……」
「お前は行かせない」
皇帝は決意に満ちた目で言った。
「朕が信頼できる者を送る。お前はここで待て」
鈴音は反論しようとした。