毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

全てを詳細に調べた。
皇帝は真剣だった。
自分の運命を変える可能性がある。
その希望に、必死に縋っていた。
鈴音も同じだった。
この人を救いたい。
その一心で、研究に没頭した。
二人の距離が、自然と近づいていった。
肩が触れ合う。
手が重なる。
でも、どちらも気にしなかった。
ただ、一つの目標に向かっていた。
ある日、鈴音は代用茶での試作を始めた。
銀龍茶が手に入らない以上、似た性質の茶葉で試すしかない。
白茶、緑茶、黄茶。
様々な茶葉を組み合わせる。
古文書に記された配合を参考に、調合していく。
でも、うまくいかなかった。
一つ目の試作。
皇帝が飲んだが、効果なし。
二つ目の試作。
苦すぎて、飲めなかった。
三つ目、四つ目、五つ目。
全て失敗。
鈴音の手は、茶葉を扱いすぎて傷だらけになった。
指先が切れ、血が滲む。
でも止めなかった。
夜遅くまで、試作を続けた。
ある夜、皇帝が鈴音の手を取った。
「これは……」
傷だらけの手を見て、眉をひそめた。
「やりすぎだ」
鈴音は微笑んだ。
「大丈夫です」
「大丈夫ではない」
皇帝は立ち上がり、薬箱を持ってきた。