毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

若い葉が、朝日を浴びて輝いている。
「一緒に戦おう」
茶の木に向かって囁いた。
「この後宮を、変えよう」
風が答えるように吹いた。
茶の葉が揺れる。
鈴音は微笑んだ。
空を見上げる。
朝日が昇り続けている。
赤から、オレンジへ。
オレンジから、黄色へ。
空が明るく染まっていく。
美しい朝だった。
希望に満ちた朝。
鈴音は茶園の中央に立った。
両手を広げる。
朝日を全身で受け止める。
温かい。
生きている。
ここにいる。
そして、戦える。
「さあ、始めよう」
鈴音は呟いた。
「私の物語を」
朝日が、鈴音を照らし続けていた。
その姿は、まるで女神のようだった。
茶園の真ん中に立つ、希望の女神。
これから始まる戦いに、恐れはなかった。
迷いもなかった。
ただ、確かな決意があるだけ。
鈴音は茶室に戻った。
翠蘭が戻ってきていた。
「お妃様、朝食の準備ができました」
鈴音は微笑んだ。
「ありがとう。いただくわ」
二人は並んで座り、朝食を食べた。
簡素な食事。
でも美味しかった。
生きている実感がした。
「翠蘭」
「はい」
「これから、忙しくなるわ」
翠蘭は真剣な顔で頷いた。
「覚悟しています」