毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

蓮の花びらが、風に舞う。
池の水面に波紋が広がる。
美しい夜だった。
二人が出会えた奇跡を、祝福するような夜。
やがて皇帝が鈴音を離した。
でも手は繋いだままだった。
「約束する」
皇帝は言った。
「お前を守る。何があっても」
鈴音は微笑んだ。
「私も約束します。あなたを救う。必ず」
二人の約束が、月光の下で交わされた。
永遠に続く約束。
どんな困難があっても、決して破られない約束。
皇帝は茶室を去る前に、もう一度振り返った。
「また来ていいか」
「いつでも」
鈴音は微笑んだ。
「ここは、陛下の場所です」
皇帝は満足そうに頷き、夜の闇に消えていった。
一人残された鈴音は、月を見上げた。
心が温かかった。
皇帝の過去を知った。
その痛みを知った。
そして、自分にできることを再確認した。
龍を鎮める茶を作る。
皇帝を自由にする。
それが、自分の使命。
月に向かって、鈴音は誓った。
「必ず、成し遂げます」
月は静かに輝き続けていた。
まるで、鈴音の誓いを聞いているかのように。
優しく、温かく。
夜は更けていった。
でも鈴音の心には、確かな光があった。