毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

共感した。
慰め合った。
「私たちって、似てるわね」
蘭芳が言った。
「みんな、同じように苦しんでいた」
「そうね」
梅香が頷いた。
「対立している場合じゃなかった」
紫苑が鈴音を見た。
「あなたが、私たちを繋いでくれたのね」
鈴音は微笑んだ。
「茶が繋いだんです」
妃たちは円卓を囲んで手を取り合った。
団結。
対立から、共感へ。
敵から、仲間へ。
変化が起きていた。
茶話会が終わる頃、遠くから茶室を見つめる人影があった。
皇帝だった。
煌龍は庭の木の陰に立ち、茶室を眺めていた。
窓から漏れる光。
笑い声。
楽しそうな話し声。
そして、鈴音の笑顔。
妃たちと笑い合う鈴音。
皇帝は息を飲んだ。
「あの笑顔は……」
呟いた。
「初めて見る」
鈴音は茶室で、心から楽しそうに笑っていた。
自然な笑顔。
作られたものではない、本物の笑顔。
皇帝の胸が熱くなった。
この女性は、後宮を変えている。
妃たちを変えている。
対立していた女性たちを、一つにしている。
茶の力で。
そして、その優しさで。
「すごい」
皇帝は感嘆した。
「お前は、本当にすごい」
鈴音への想いが、さらに深まった。