毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

「少し、血色が良くなった気がする」
蘭芳は鏡を仕舞った。
鈴音を見た。
「ねえ、鈴音」
真剣な表情だった。
「他の妃たちも、悩んでいるの」
「知っています」
鈴音は頷いた。
「梅香様は不眠。第三妃様は胃の不調。みんな、それぞれ苦しんでいる」
蘭芳は驚いた。
「よく知ってるわね」
「香りで分かります」
鈴音は微笑んだ。
「みんなで集まって、お茶を飲みたいの」
蘭芳は言った。
「一人で悩んでいても、辛いだけ。でもみんなで集まれば、少し楽になる気がする」
その目には希望が宿っていた。
鈴音は頷いた。
「定期的に茶話会を開きましょう」
「本当?」
蘭芳の顔が輝いた。
「もちろんです。みなさんをお招きします」
蘭芳は嬉しそうに手を叩いた。
「ありがとう! すぐにみんなに伝えるわ」
立ち上がり、茶室を出ようとして振り返った。
「鈴音、あなたは本当に優しいのね」
そう言って、去っていった。
三日後、茶話会が開かれた。
茶室には円卓が設置されていた。
妃たちが一人、また一人と集まってくる。
梅香、蘭芳、第三妃・紫苑、第四妃・蓮華、第五妃・菊花。
皇太后派の第六妃は来なかった。