毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

鈴音は蘭芳の手を取った。
「蘭芳様、お茶を淹れます。特別な茶を」
鈴音は棚から茶葉を選んだ。
緑茶。抗酸化作用のある茶。
そしてローズの花びら。肌に良いとされる。
ジャスミンも加える。香りが心を癒す。
これらを丁寧にブレンドした。
「美は内側から生まれます」
鈴音は茶葉を茶碗に入れながら言った。
「外側だけ飾っても、本当の美しさは生まれません」
湯を注ぐ。
茶葉が開いていく。ローズとジャスミンの花びらが踊る。
色鮮やかな茶。淡いピンク色に緑が混ざる。
花びらが茶碗の中で優雅に浮かんでいる。
視覚的に美しかった。
「心が健康であれば、自然と顔に現れます」
鈴音は茶碗を蘭芳に差し出した。
「これを飲めば、内側から輝けます」
蘭芳は茶碗を受け取った。
香りを嗅ぐ。
「良い香りね」
目を閉じる。
一口飲んだ。
「美味しい」
驚いたように目を開けた。
「こんな茶、飲んだことがない……」
もう一口、また一口。
蘭芳の表情が明るくなっていく。
「本当に、温かくて。身体の中から温まる」
茶を飲み干した蘭芳は、鏡を再び見た。
でも今度は、違った。
「あら……」
自分の顔に微笑みかけた。