毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

翌日から、鈴音は茶室の改装に取り掛かった。
前世の記憶を頼りに、理想の茶室を作り上げる。
まず、床の間を設けた。掛け軸を飾る場所。
次に、炉を切った。茶を淹れるための炉。
棚も作った。茶器を並べるための棚。
職人たちに細かく指示を出す。
「この棚の高さは、もう少し低く」
「炉の位置は、窓からの光を考えて」
「床の間の壁は、真っ白に」
職人たちは最初、戸惑っていた。
でも鈴音の確信に満ちた指示に、次第に従うようになった。
日本茶用の道具も特注した。
茶筅、茶杓、茶碗、鉄瓶。
図面を描き、職人に渡す。
「この形で作ってください。材質は竹で」
「この茶碗は、こういう釉薬を使って」
一週間後、道具が揃い始めた。
鈴音は茶葉の分類にも取り掛かった。
倉庫に運ばれてきた大量の茶葉。
一つ一つを確認し、種類ごとに分ける。
緑茶、紅茶、白茶、黒茶。
そして保管方法を指示した。
「この茶葉は湿気を嫌います。密閉容器に入れて、冷暗所に」
「この茶葉は空気に触れさせて。香りを育てるために」
翠蘭が熱心にメモを取っていた。
ある日の午後、茶室に訪問者があった。
翠蘭が慌てて駆け込んできた。