毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

やりたいことは、たくさんあった。
でも、一番の願いは。
「茶を通じて、もっと人を笑顔にしたい」
はっきりと言った。
「後宮だけでなく、街の人々にも。国中の人々にも」
皇帝は頷いた。
「良い考えだ」
「茶館を作りたいんです。誰でも来られる場所を」
鈴音の目が輝いた。
「身分に関係なく、みんなが茶を楽しめる場所」
皇帝は微笑んだ。
「やろう。一緒に」
鈴音を抱き寄せる。
「一緒に、新しい世界を作ろう」
鈴音は皇帝の胸に顔を埋めた。
「はい」
二人は抱き合った。
朝日が昇り続けている。
空が明るくなっていく。
オレンジから、黄色へ。
黄色から、青へ。
美しい空。
希望に満ちた空。
やがて二人は離れた。
でも手は繋いだまま。
再び茶を飲む。
静かに。
穏やかに。
朝日を見つめながら。
鳥のさえずりが聞こえた。
新しい一日を告げる声。
池の鯉が跳ねた。
水面に波紋が広がる。
風が吹いた。
茶園の葉が揺れる。
全てが、生きていた。
全てが、希望に満ちていた。
「これからも、ずっと」
鈴音が呟いた。
「ずっと、一緒に」
皇帝が応えた。
二人は微笑み合った。
茶碗を置き、立ち上がる。