毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

丁寧に、心を込めて。
茶を点てていると、扉が開いた。
皇帝だった。
簡素な衣装。
「起きていたのか」
「ええ。お茶を淹れようと思って」
鈴音は微笑んだ。
皇帝は縁側に座った。
池を眺める。
朝靄が立ち込めている。
幻想的な景色。
鈴音は茶を点て終えた。
皇帝の隣に座り、茶碗を差し出す。
「どうぞ」
皇帝は茶碗を受け取った。
香りを嗅ぐ。
一口飲む。
深い息を吐いた。
「美味い」
「ありがとうございます」
二人は並んで座り、朝の景色を眺めた。
太陽が昇り始めた。
東の空がオレンジ色に染まる。
美しい朝日。
「毎朝、こうしていたい」
皇帝が呟いた。
「お前と一緒に、茶を飲みながら朝日を見る」
鈴音は皇帝の手を取った。
「これからは、そうできますね」
皇帝は微笑んだ。
「ああ。もう龍に怯えることもない」
自分の手を見る。
「自由だ。本当に、自由になれた」
鈴音の手を握る。
「お前のおかげだ」
「いいえ」
鈴音は首を横に振った。
「みんなのおかげです。妃たち、翠蘭、そしてあなた自身の強さのおかげです」
皇帝は鈴音を見つめた。
「これから、何をしたい?」
鈴音は考えた。