毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

初回の茶話会が開かれた。
新しい茶室に、数十人の女性が集まった。
最初は緊張していた。
身分の違いがあったからだ。
でも鈴音が茶を淹れ始めると、空気が変わった。
一人一人に、特別な茶を振る舞う。
その人に合わせた茶。
心を込めた茶。
女性たちは茶を飲んだ。
そして、笑顔になった。
やがて会話が始まった。
最初は遠慮がちだったが、次第に打ち解けていった。
笑い声が響く。
冗談を言い合う。
悩みを相談する。
涙を流す者もいた。
でも、それを優しく受け止める仲間がいた。
茶話会は、大成功だった。
それから毎月、茶話会は続いた。
回を重ねるごとに、参加者は増えていった。
後宮の女性たちの、なくてはならない場所になった。
笑い声が絶えない後宮。
それが、新しい後宮の姿だった。
ある朝、夜明け前に鈴音は目を覚ました。
隣には皇帝が眠っていた。
穏やかな寝顔。
龍化の苦しみから解放され、本当に安らかに眠れるようになった。
鈴音は静かに起き上がった。
衣装を整え、茶室へ向かった。
茶室に着くと、まだ暗かった。
でもすぐに、東の空が白み始めた。
鈴音は茶を淹れ始めた。
抹茶。
皇帝の好きな茶。