毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

皇帝は続けた。
「茶妃の称号も、継続して授ける」
会場がどよめいた。
前例のないことだった。
皇后でありながら、茶妃でもある。
二つの称号を持つ女性。
「茶は、この後宮の希望だ」
皇帝は鈴音の手を取った。
「皇后であり茶妃である鈴音が、この後宮を導く」
会場に拍手が起こった。
妃たちが立ち上がった。
梅香、蘭芳、紫苑、蓮華、菊花、静華。
全員が涙を流していた。
祝福の涙。
喜びの涙。
「おめでとう、鈴音」
梅香が言った。
「いえ、皇后様」
蘭芳が微笑んだ。
「でも、私たちにとっては、ずっと鈴音よ」
紫苑が続けた。
妃たちが鈴音を囲んだ。
抱きしめ合う。
笑い、泣く。
「ありがとう」
鈴音は涙を流しながら言った。
「みんな、本当にありがとう」
翠蘭も泣いていた。
嬉しさで、胸がいっぱいだった。
儀式の後、鈴音は詔を出した。
後宮に、公式な茶話会制度を設ける。
毎月一度、全ての女性が集まる茶話会。
妃も、侍女も、宮女も。
身分に関係なく、全員が対等に参加できる。
そこでは、悩みを打ち明け合い、支え合う。
茶を飲みながら、心を開く。
女性たちの居場所。
誰もが安心できる場所。