毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

二人は抱き合ったまま、泣いた。
喜びの涙を。
安堵の涙を。
愛の涙を。
周囲では、妃たちが歓声を上げていた。
「やった!」
梅香が叫んだ。
「成功したわ!」
蘭芳が飛び跳ねた。
「鈴音、すごい!」
紫苑が涙を流していた。
「本当に、やり遂げたのね」
蓮華が手を叩いた。
「信じてた!」
菊花が笑顔で言った。
「あなたなら、できると思ってた」
静華が膝をついた。
「ありがとう、鈴音」
翠蘭も泣きながら笑っていた。
「お妃様......よかった......」
妃たちは鈴音と皇帝の周りに集まった。
みんな、泣いていた。
でも、笑っていた。
やり遂げた。
本当に、やり遂げた。
龍を鎮めた。
皇帝を救った。
後宮を守った。
炎は、まだ燃えていた。
建物は、まだ崩れていた。
でも、もう恐怖はなかった。
希望があった。
皇帝が人に戻った。
それが、全てだった。
鈴音は皇帝の顔を見た。
目を閉じて、穏やかに呼吸している。
眠っているのだ。
安らかに。
何十年ぶりかの、本当の安眠。
鈴音は皇帝の髪を撫でた。
優しく。
「これから、一緒に生きましょう」
囁いた。
「自由に。人として」
空を見上げる。