毒姫の汚名を晴らした茶妃は、龍帝に溺愛されて後宮を変える

御医が翠蘭を治療していた。
皇帝の私室の一室。
清潔な部屋に、翠蘭が横たわっている。
顔は蒼白で、呼吸は浅い。
肩の傷は深く、大量の出血があった。
御医が傷口を縫合し、薬草を当てる。
「重体です」
御医が鈴音に言った。
「傷が深すぎる。感染の恐れもあります」
鈴音は唇を噛んだ。
「助かりますか」
「分かりません。今夜が峠でしょう」
御医は薬を調合し、翠蘭の口に流し込んだ。
「できることは全てやりました。後は、本人の生命力次第です」
御医が去った後、鈴音は翠蘭の枕元に座った。
冷たい手を握る。
「死なないで。お願い」
囁くように言った。
「あなたがいないと、私は……」
涙が溢れた。
翠蘭の顔を見つめる。
安らかな顔。