この恋、予定外。

「……どうも」

先に高橋さんが隣でいつも通りの声で返した。
何事もなかったみたいな、その温度。それに少しだけ置いていかれる。
先に席につく彼に遅れて、私は時間差で席に座った。

お冷を出しながら、おじさんがカラカラと笑う。

「いやあ、あの時は大変だったなあ!兄ちゃん、いきなりむせたりしてさ」

「……」

無言で横を見る。
高橋さんは、なにも言わずに出されたお水をぐいと飲んでいた。


私の唐突な告白に、あの時の高橋さんはむせて、おじさんだって湯切りに失敗していた。
そして、店内の注目を浴びた。

はあぁぁ、と巡る記憶の中でため息をついていると、彼から

「味噌ラーメンと餃子?」

と、確認された。

“大盛りで!”と言いたいのを我慢して、「はい、それで」とだけ返す。

「おじさん、味噌ラーメンふたつと、餃子二枚」

「はいよ!」