この恋、予定外。

「え?」

思わず間の抜けた返事になる。
高橋さんは特に気にした様子もなく、淡々と続けた。

「飯、行かない?」

短い。説明も何もない。
ただ、それだけで十分すぎるほど意味は伝わった。

「……あ、えっと」

返事をしようとして、言葉がうまく並ばない。

─────なんで?今?普通に?誘われた?

処理が追いつかなくて、感情だけが内側で暴れている。ヘタすると、またここでなにか口走りそう。

そしてふと気づく。 私の隣には瑞希さんがいる。

……え、ここで?


その空気を察したらしい瑞希さんが、何も知らないふうの明るさで口を挟んだ。

「いいじゃん、行ってきなよ。ふたりが組んだからこそ、できたものだし」

その言い方があまりにも自然で、私は逆にそちらを見てしまう。
挙動不審な私に、瑞希さんはにこっと微笑んでくれた。
それは茶化すでもなく、余計なことも言うでもなく、ごく明るい雰囲気で。

「茉央、食べ過ぎ注意だからね」

「そ、そんなに食べないですよ!」

思わず言い返すも、後ろで高橋さんの呆れた声。

「どの口が言ってんだか」


はっと振り向くと、彼もちょっと笑っている。
私…このふたりにもてあそばれてる?