王子は姫を愛して止まない

けど雛ちゃんは私のことも見えてたし、滝谷くんは誠実に愛情表現してくれている。

こんなに心が満たされることってない…。


私はわだかまりが薄れつつある感覚のなか、歩いて家に帰った。


「ただいま…」

ガチャッと扉を開けると相変わらず誰も居ない。

両親の靴は毎回ワンセットない。

他のおしゃれ靴とかはいっぱいあるけど…。
結局履くものは固定になっているらしい。

愛の無い家族ではないけれど、仕事やお金の次に私が視界に入り始める人たちが両親だ。

私の誕生日は笑顔で祝ってくれるし、母の日にプレゼントした物は笑顔で受け取ってくれる。