王子は姫を愛して止まない

『っそ、そうなの…』

どこか言いにくそうにしている雛ちゃんに私はズバッと言いきった。

「絶対行ってきなよ!」

『えっ…でも姫乃ちゃん…』

「もおー!間違っても明日彼氏差し置いて私と出掛けたりしたら許さないからね!?」

なんて、滝谷くんのお誘いを断った私が言えたことではないけれど…。

それからというもの、のろけ半分私への感謝半分でずっとぐずっぐずっと電話の奥で泣いていた雛ちゃんであったが、明日目元が腫れてしまうので、早く寝なよと言って、電話を切った。

でも、こうやって少しずつ私の存在が薄れて雛ちゃんすらも、私から離れて行っちゃうのかな…。