王子は姫を愛して止まない

「クソがッ」

その時の俺は2度目の両親の離婚が決まって荒れていた。

中1のことだった。

「父さんも母さんも…何度俺と兄さんを振り回したら気が済むんだっ…」

すると俺の背後から一人の見知らぬ女子が声をかけてきた。

「あの?何も買わないんですか?使っても良いですか?」

彼女は財布片手に俺を指差していた。
正確には俺の目の前にある自販機に。

「あ…はい。すみません」

俺はペコリと頭を下げると、その公園のベンチに腰をおろした。