王子は姫を愛して止まない

姫乃を抱き締める腕に力がこもる。

「うん」

「綺麗で、実風くんを支える力があって…私じゃ敵わない…。それに早乙女さん言ってた。実風くんは私を迷惑だって言ってたって…私がいるせいで、早乙女さんと付き合えないって…」

言葉尻が小さくなったけれど、俺はちゃんと聞き取った。

あの女がいつの間にか姫乃と合っていて、そんなデタラメを、吹き込んでいるとは知らなかった。

それすら聞いて姫乃は…姫乃はっ…。

姫乃は言いきったのかくたりと力の入らない様子でただ泣いている。

俺は姫乃の頭をそっと撫でつつ、少しずつ誤解を解くことにした。