王子は姫を愛して止まない

ダメだ泣きそう…。

実風くんは今日学校に来てくれた…けど、朝から昨日の女性と会ってたんだ…。

でも、きっと、きっと何か事情があってっ…。

私は首を振って嫌な妄想をと突き放した。

これ以上見ていられなくて、私はパタパタと小走りで教室に戻った。

教室につく頃には実風くんが既に座っていて、私は泣きそうになっている顔を見られないように、斜めに視線を俯かせて歩いた。

すると隣から、実風くんから挨拶の言葉があった。

「おはよう、姫乃」

「…おはよう…」

私は笑顔を向けることが出来ずに返した。

そして意を決して聞いてみる。

「実風くん…さ…」

「ん?どうしたの?」

「金曜日、誰か女の人と合ってた?」

一瞬の沈黙が辛い。
お願い隠さないで。事情があったんでしょう?信じてるから。
お願いだから...

「…ううん」

…「え?」…