王子は姫を愛して止まない

どこへ行くのか聞いても止まらずに続けた。

「人気のないところ」

「は?…え?な、なんで…」

一瞬振り返った彼の目を見てゾクッと背筋に寒気がした。

だって、今の滝谷くんの目は真っ黒で…何を考えているかも分からない。ただその瞳の奥に何か危険な物を感じて怖くなった。

滝谷くんに連れられて来たのは旧校舎の空き教室。

私を椅子に座らせると彼は立って私を見下ろした。
さっきと同じ目をしていてパッと目をそらしてしまう。
少しだけこの状況が怖い。
何をされるのか分からない…滝谷くんから何も感じ取れない。

何か気に障ることをしてしまっただろうか?