王子は姫を愛して止まない

「ん…」

暖かい日差しに包まれて、ゆっくりと瞼を開ける。

朝日よりも日が経った様子の日光は、私の眠る寝台を照りつけていた。

まだふわふわとした感覚のまま何も分からないことを気にせず、日常と変わらない動きをとった。

床に足をついて、ドアノブに手を掛ける。
廊下に出ると、いつもと違う家に居ることに気が付いた。

ん…あれ?ここどこ…

「ん。おはよう姫乃。よく眠れた?」

実風くんの声に一瞬で現実に引き戻される。
バッと驚いて振り返ると実風くんが目を細めて笑っている。