王子は姫を愛して止まない

「俺が一番に側にいたい」

デートした日、姫乃は俺の言葉に少しずつ心の鎖をといてくれた。
あの時の言葉だ。

姫乃は苦しそうに、絞り出すように吐露した。


『さみ…しいっ…』


やっと言えたんだろう。
俺に本当はそう伝えたくて、電話したんだろう。

けど、俺に言いにくい何かがやはりあるのだ。

やっぱりちゃんと話す必要がある。

「姫乃、今家にいる?」