王子は姫を愛して止まない

姫乃には椅子に座ってもらい、俺は姫乃の顔色をうかがうようにしゃがんだ。

「姫乃、昨日、何かあったんだよね?」

「…」 

「俺が何かしちゃった?」

そう言うと姫乃はバッと顔を上げて強く首を振った。

「滝谷くんは悪くない。何も悪くない。私の問題だからっ…」

今にも泣きそうになっている姫乃を見ていると
心臓が鷲掴みにされたみたいに苦しい。

この言い方はきっと俺に関する何かだ。
けれど、きっと俺に何かされた言われたわけではないのだろう。
図星という顔ではない。