王子は姫を愛して止まない

姫乃の様子が変だ。

家に帰って自室に入る。

ただ焦燥感にかられて、その場に座り込む。

『私は大丈夫だからね!』

あの顔が目に焼き付いている。

相変わらず可愛くて綺麗で尊い笑顔。

けれどどこかに憂いがあって、悟ったような瞳が寂しげに揺れていた。
姫乃何かを抱えているのかもしれない。

俺に関する。

けれど、心当たりがない。
あんなに心臓を握りつぶされるような切ない顔で俺は「大丈夫」と、姫乃に言わせてしまったのだ。

昨日は特に変化はなかったと思う。