王子は姫を愛して止まない

滝谷くんは図星の様子で頬をかいた。

「えーっと…ごめん…ちょっと考え事してて…」

考え事って…さっきの女の子の事?

「そっ…かぁ」

ああダメだ…どうしよう…泣きそう…。

私はふぅ…と小さく息を吐いて、微笑んだ。

今度は上手に笑えていたと思う。

「私は大丈夫だからね!」

それに、ちゃんと震えることも、裏返ることもなく言えた。

「え…」

滝谷くんがその子を絶対選ぶと思った訳じゃない。