王子は姫を愛して止まない

教室について、隣の席の滝谷くんの椅子に座ってみる。

席が一つとなりになるだけで少しだけ景色が変わって見える。いや、滝谷くんの席だからなのかもしれないけれど。


この景色の中に私がいたのだな。

滝谷くんは隣にいる私をどう思っていたんだろう?



「ごめん、おまたせ」

間もなくして、ガラッと後ろの扉が開いた。

私は既に荷物をもって、前の扉の前に立っていた。

「ううん、帰ろう?」