優等星

家庭科部?運動部にしときなさいよ。文化部はダメ。」
「えっ」
帰ってから、美晴と一緒に家庭科部に入るつもりだと伝えた私に、母は言った。皿洗いで出しっぱなしにされている水道の水音が部屋に響く。振り返りもせずにそのまま皿洗いを続ける母の言葉が理解できなくて、
「え、なんで?別に習い事とも被ってないし、」
「だめったらダメ。」
ガシャン、と母が乱暴に皿を置いた。その場の空気が一瞬で凍る。
「学生のうちは運動して体力つけなきゃでしょ?体も成長する時期なんだし…。それにほら、」
母は困ったように眉を下げて言った。

文化部ってサブカルじゃない?

あまりに理不尽な言葉に驚きや呆れ、失望で声が出なかった。
自分の母は、こんな考えを持つような人だったのか。
私の沈黙を、母は肯定と受け取ったらしい。そういうことだから、よろしくねと言って、母の意識は完全に皿洗いに移った。
いや、そういうことってどういうこと?
何か言うべきなのに。なのに、一度にたくさんの感情が溢れて、上手く言葉にできない。

結局私は何も言う事ができなかった。