アラフォーバツイチ、花ざかり。


 ホテルに戻ると、その中のレストランで地元の食材を使った美味しいディナーを堪能し、大浴場で疲れを癒やした。

 どこを見ても自然とアートを融合させたような美しいデザインで、つい建築家の血が騒いでしまうが、ひとたび部屋に戻ればそんな余裕はなくなる。

 湯上りの浴衣姿というのはこんなに色っぽいものだっただろうか。軽井沢の雰囲気に合う和と洋が混ざったホテルなので、浴衣が用意されていてよかったと密かに喜んでいる。

 水分補給しつつメイクを落としても可愛い真琴を見つめていると、彼女もこちらを向いて俺を眺める。

 ぽうっとしていた彼女は、視線が合うと我に返ったようにあたふたし始めた。また赤くなっているし、きっと緊張しているんだろうなとすぐにわかる。

「ちょっと、暑いから夜風に当たってこようかな~」
「これからやること意識しすぎだろ」
「皆まで言わない!」

 ストレートに言う俺に真っ赤になってツッコむので、おかしくてくすくす笑った。

 バルコニーに出る彼女に俺も続くと、椅子と小さなテーブルが備えつけられたそこからは幾千もの星がよく見える。