アラフォーバツイチ、花ざかり。

 今日のことを伝えたとはいえ、真琴の知らないところで女性と会うのは気が引けて、近くで待っていてもらったのだ。単純に、一緒に帰りたいというのもある。

 近づいていくと、俺に気づいた彼女は「お疲れ様」と笑顔で軽く手を振った。

「悪い、待たせて」
「ううん、全然。藍奈さん、どうだった?」
「初めて本心で話してくれた気がするよ。俺も言いたいことは言えたし、あとはあいつの頑張り次第だな」

 俺自身もやっとしっかり区切りをつけられたと思う。すっきりとした俺の表情を見て、真琴もほっとしたようだ。

 藍奈と会うことを快諾してくれた彼女だが、内心どう感じていたのか少し気になる。同じ歩幅で歩きながら「心配だった?」と尋ねてみた。

 彼女は特に迷う様子もなく、にこりと口角を上げて答える。

「心配はしてないよ。透也が私だけを想ってくれてるのは十分伝わってるから」

 ちょっと恥ずかしそうに、かつどこか得意げな顔でそう言われて頬が緩む。俺を信じてくれているのも嬉しい。

「でも、仕事以外で他の女の人とふたりで会うのは……やっぱりやだ。今回だけ特別」