アラフォーバツイチ、花ざかり。

「もういい、無理やりにでも連れていく」
「えっ!? 連れていくって、どこに」
「俺の部屋」

 間髪を容れず即答され、心臓がどっきんと飛び跳ねた。

 まさか今日、透也の部屋にお邪魔することになるなんて……急展開すぎて頭と感情がついていかない!

「俺の特別な人が誰なのか、しっかりわからせてやる」

 危険な大人の色気と独占欲がそこはかとなく滲んでいて、私の身体もみるみる火照り始めていた。



 連れられてきた彼のデザイナーズマンションは、内装がとても凝っていてインテリアもセンスがよくさすがだ。

 先ほどの甘さと緊張を一瞬忘れ、まるでテーマパークのホテルに来たかのごとく、私は目をきらきらさせて隅々まで見回している。

「うわ、すごいおしゃれな部屋……! 間取りどうなってるの、これ」
「ひとり暮らしに戻ってから、部屋に入れた女は真琴が初めてだよ」

 ムードのない言動をする私に、透也は荷物を置きながらさらりと告げた。

 恋愛はしないと言っていたから恋人もいなかったのだろうが、私以外に彼のテリトリーに入った女性がいないというのはやっぱり嬉しい。藍奈さんでさえ入ったことはないようだし。

 彼ほどの男が約十年も独り身だというのはいまだに信じられないけれど。