アラフォーバツイチ、花ざかり。

 家族や数少ない友達、そして樹からも早々とお祝いメッセージが届いていて、もう誰からも来ないだろうと思っていたのに……。まさか透也が知っていて、プレゼントまで用意してくれていたなんて。

「部屋に電気ついてなさそうだったから、マンションの下で少し待ってたんだ。そしたら、今にも川に飛び込みそうな顔して歩いてくるのが見えたから」
「飛び込まないよ」

 思わず噴き出して、笑いつつ返した。

 でも、こんなに落ち込んだのは久しぶりだ。たぶん、いろいろなことが重なったから。

「……最近ずっと、寂しさとか不安でいっぱいだったの。皆はどんどん前に進んでいくのに、私だけが取り残されているみたいで」

 結婚の先にある幸せを目指す列車を降りたことに後悔はない。そこからひとりで歩いて手に入れられたものも確かにあるから。

 自由、時間、お金……そういうものが得られて、離婚してからの数年はとても快適だった。

 ただ、それに慣れるとまた満たされなくなる。ふとした時に物足りなさや寂しさを感じていたのは、きっとそのせいなのだろう。

 だからコンテストで自分の力を試したり、仲間と集まったりして、心許ない部分を補いなんとか保っていたのだ。