こういうところは変わらないなと思いつつ、ひとまず問題が起こっていないことを確認する。
「本当にただ話がしたかっただけで、なにかあったわけじゃないのね?」
《ああ、ごめん。心配してくれてたんだ? 嬉しいな》
呑気な調子にはちょっと物申したくなるけれど、とにかく何事もないようでほっとした。
マンションに着き、エレベーターに乗り込むところで樹が言う。
《マコはなんか元気なさそうな気がする。なんとなくだけど。なにかあった?》
「っ、なんでわかるの」
つい本音を漏らしてしまい、口をつぐんだ。今の数少ない会話で察するとは。
《そりゃあ、五年一緒にいたんだからわかるよ》
当然のように言われ、胸がとくんと優しく鳴った。樹とは、自分が思う以上に〝夫婦〟になれていたのかもしれない。
黙り込んだままエレベーターが三階に着くのを待つ私の耳に、《どうした?》と優しい声が届く。
「ちょっと人間関係で悩んでただけ。たいしたことじゃないよ」
《じゃあ俺んとこにおいで。美味しいものたくさん食べさせてあげるし、笑わせてあげるから》
心がふわっと軽くなる温かい言葉が、不安定な気持ちを宥めて丸くしてくれるようで、ふいに涙腺が緩みそうになる。
「本当にただ話がしたかっただけで、なにかあったわけじゃないのね?」
《ああ、ごめん。心配してくれてたんだ? 嬉しいな》
呑気な調子にはちょっと物申したくなるけれど、とにかく何事もないようでほっとした。
マンションに着き、エレベーターに乗り込むところで樹が言う。
《マコはなんか元気なさそうな気がする。なんとなくだけど。なにかあった?》
「っ、なんでわかるの」
つい本音を漏らしてしまい、口をつぐんだ。今の数少ない会話で察するとは。
《そりゃあ、五年一緒にいたんだからわかるよ》
当然のように言われ、胸がとくんと優しく鳴った。樹とは、自分が思う以上に〝夫婦〟になれていたのかもしれない。
黙り込んだままエレベーターが三階に着くのを待つ私の耳に、《どうした?》と優しい声が届く。
「ちょっと人間関係で悩んでただけ。たいしたことじゃないよ」
《じゃあ俺んとこにおいで。美味しいものたくさん食べさせてあげるし、笑わせてあげるから》
心がふわっと軽くなる温かい言葉が、不安定な気持ちを宥めて丸くしてくれるようで、ふいに涙腺が緩みそうになる。



