アラフォーバツイチ、花ざかり。

「どうって? この間会っただけで、別になにもないが」
「わりと仲よさそうだったから、元サヤに戻るんじゃないかなって気がして」
「そんなのはありえない。向こうは婚約者がいるんだぞ」

 呆れたような笑いをこぼす透也は、藍奈さんたちがうまくいっていないことを知らないのだろうか。

「というか、それ以前に藍奈への愛情はもうない。再会したからって、それがぶり返すこともないよ」

 そうはっきりと口にされたのに、不安が拭えない。今の言葉が本心なのかどうか見極められないから。

 なぜって、藍奈さんは透也も同じ気持ちだと言っていた。再会して、まだ未練と愛情があることに気づいた自分と同じだと。

「透也はそうでも、藍奈さんは違うんじゃないの? 抱きついてたじゃない、愛しそうに」

 ……うわ、今の嫌みっぽかったよね。ダメだとわかっているのに、声もどんどん刺々しくなっていく。

 透也は少し驚いたように目を開いた後、「……見てたのか」とため息混じりに呟いた。

「あんなのに深い意味はない。俺も咄嗟に受け止めただけだ」

 くしゃっと髪を掻き上げ、ややうっとうしそうに吐き捨てる彼。