アラフォーバツイチ、花ざかり。

 時間がのんびり流れているような休日の街を歩きながら、透也も穏やかな調子で言う。

「それにしても、カジさん無事告白が成功してよかったな」
「うん、幸せそうだったね~。マネージャーさんも可愛らしい人だったし」

 試合の後、カジさんはマネージャーさんを連れて私たちのところに来てくれた。おそらくひと回りくらい年下の彼女は、少しふっくらした癒し系の女性で、安心感のある優しい笑顔が印象的だった。

 その様子を思い返すと、私も頬が緩む。結婚を考えての付き合いなのかはわからないけれど、ふたりの幸せな日々がずっと続いてほしい。

 ふたりを見た時もその気持ちが最初に浮かんで、私は内心ほっとしていた。寂しさはあっても、人の幸せを喜べないわけじゃないのだとわかったから。

 でも……透也が藍奈さんと結ばれるのは、正直嫌だ。好きな人の幸せを願うのが本当の愛なのかもしれないけれど、私はそこまでできた人間ではない。

 彼がどう思っているのかを聞いてしまいたくなって、私は重い口を開く。

「……透也はどうなの? 藍奈さんとは」

 曖昧に問いかけてみると、彼は不思議そうに小首をかしげて私を見下ろす。