アラフォーバツイチ、花ざかり。

「店、大丈夫なんですか?」
「大丈夫です。ピークは過ぎたし、優秀なバイトちゃんがいるので。急に誘ってほんとすみません」

 申し訳なさそうに笑って腰を下ろす彼に、嫌な部分は特に見当たらない。とはいえ、好きな女の元旦那とサシで話すというのはかなり複雑な気分だ。

 とりあえずコーヒーに口をつけると、依田さんは改まった様子で切り出す。

「単刀直入に伺いますけど、網坂さんはマコとはどういったご関係で……?」

 やっぱりそれが気になるんだよな、と納得しつつ答える。

「ただの飲み仲間ですよ、バツイチの」

 髪を撫でたり抱きしめたりもしたが、本当のことだ。そうとしか言えないのが虚しくて、自嘲気味の笑いがこぼれた。

 ところが、依田さんは驚いたように目を丸くする。

「網坂さんもバツイチ!? そんなにイケメンで仕事できそうなのに、結婚生活はダメだったんですね……」
「そこに引っかかりますか」

 身も蓋もない彼に思わずツッコんでしまった。おだてているのか、けなしているのか。

 依田さんもひと口コーヒーを飲み、目線を下げて静かに問いかける。