オルゴールが鳴る夜、何度でもきみの元へ

頭の中はぐちゃぐちゃで、うまくまとまっているわけじゃないけれど、どうにか口をひらく。

「最初はね、事故だと思ってた」
ひとつひとつ、思い出すたびに声が震えた。

「翼が夏祭りの日にいなくなって、私はそれを止めたくて……夏祭りの日をやり直した」

翼の表情が、少しずつ驚きに変わっていく。

「何度目かの夏祭りで、翼が自分で飛び降りるところに出会して……」

翼をじっと見つめる。

「事故じゃないって、気がついたの」

これまで見てきた不思議な経験を、私は順を追って話した。

翼の抱えているものを知りたくて、何回も過去をやり直したこと

その度に、少しずつ翼と話して、抱えていることが分かってきたこと。

翼は黙って聞いている。

信じているのか。

それとも——止めたいがために、私がめちゃくちゃ言っていると思っているのか。

ただこちらを見ている翼が、何を思っているのか不安だったけど、私は言葉を止められなかった。

「今回は、絶対に今日、止めるって決めてきた」

涙がこぼれる。

「でも……何を言えば止められるのか、ずっと分からなくて」

声が震える。

「いっぱい考えたけど、私に言えることなんてこれしかなかった」

涙で滲む視界の中で、私は翼をまっすぐ見つめた。

「大好きだよ」

たった一言に、俯きがちだった翼が、ゆっくり顔を上げる。

「翼が、大好き」

もう一度、繰り返した。