私立輝学園アオハル部! 〜顔出しNGでもバズらせろ!〜

勝利を確信した俺は、ウィッグとメガネを静かに取る。

そして、チャイム終了と同時に高らかと投げ飛ばす準備をしていた。


キーンコーン…


「ちょっと待ってください…!」

「どちらへ向かわれるんですか!目撃情報があったのは、あちらの校舎です!」

「わかっている。だから、こちらから行けばいいんだろう」

「そちらは逆ですって!」

「心配するな。私に続け!」


カーンコー…


――残すは、最後の“ン”だけだった。

それなのに…。


「「あっ」」


突如として角から現れた花房会長によって、俺はその場で捕まってしまったのだった。



全力鬼ごっこ、終了。

勝ったのは、生徒会率いる全校生徒(オニ)チームだった。


「…ごめん、みんな。俺っ…」


体育館の壇上で捕まっていたアオハル部のみんなに、俺は頭を下げた。


「七星は悪くないよ!ぼくなんて、すぐに捕まっちゃったし…」

「そうだよ。ボクも隠れた場所が悪かった」

「…おれも。運動は苦手とはいえ、もう少し頭を使って逃げればって後悔してる」

「オレだって…!グスンっ。オレだって…チキショー!!」


大志の号泣はわかりきっていたが、言うまでもなくみんなの表情は暗かった。


でも、一番俺が後悔してもしきれない。

あと1秒で逃げ切れたというところで捕まってしまったのだから。