私立輝学園アオハル部! 〜顔出しNGでもバズらせろ!〜

「欠点?」

「ああ。実は、超方向音痴だって」


なるほど、それでさっきの…。

どうやら、その噂は本当のようだな。


「とにかく、場所を変えないと…!」

「そうだな!」


俺と大志はいっしょに走る。

しかし、ゆっくりと角から様子をうかがうと、向こうのほうから鬼たちが走ってくるのが見えた。


「こっちはだめだ。引き返そう!」

「うん…!」


ところが、反対側からも鬼たちが集団でやってきた。


ここは3階、窓から飛び降りられる高さではない。

隠れられるとすれば教室くらいたが、鬼たち全員で捜索すればきっとすぐに見つけられることだろう。


挟み撃ちにあい、逃げ場がない。

まさに、絶体絶命のピンチ。


「ど…どうしよう、大志…」


このままだと、ふたりまとめて捕まってしまう。

あと15分を切ったというのに…!


「だったら…」


大志は低くつぶやくと、おもむろにしゃがみ込んだ。

と思ったら俺の両足の間に顔を入れて、突然肩車をした。


「なに、…急に!」


なんで、こんなところで肩車…!?


「七星、上見てみろ」

「上…?」


言われたとおり見上げると、そこには通気口があった。


「輝学園は校舎もデカイから、空気の通り道となるダクトも他よりもデカイ造りだと聞いたことがある」

「まさか…」